仕事

あなたは何のために働いて何を求める?働く理由を考えることの意味

仕事をする理由というのは人によってことなります。

お金のため。

生活のため。

やりがいのため。

家族のため。

それぞれがいろんな想いを抱きながら日々励んでいます。

 

働いてみるとわかるとおり、仕事は楽しいことばかりではなく、しんどいこと、辛いこともとても多くあります。

そんな中だからこそ、自分が『なんのため』に働いているのかを知ることは非常に重要です。

これから就職活動をする人も、現在仕事をしている人も自分の内面を見つめてみましょう。

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人はなんのために働いているのか

『国民生活に関する世論調査』の結果

内閣府が行った『国民生活に関する世論調査』によると、働く理由は以下のようになりました。

「お金を得るために働く」……51.0%

「生きがいをみつけるために働く」……21.3%

「社会の一員として、務めを果たすために働く」……14.7%

「自分の才能や能力を発揮するために働く」……8.8%

圧倒的に「お金を得るために働く」を選んだ人が多いですね。

選ぶのが一つだけなら当然の結果だとは思います。

この「お金を得るために働く」の中には、家族のためにしっかり稼ぎたいという人もいれば、自分の趣味にしっかりとお金をかけたいからという人もいるでしょう。

給与よりも自由を選んだ友人A

私の友人の話をしたいと思います。

大学時代の友人Aは、卒業と同時に某有名車メーカーにディーラーとして就職しました。

昔から社交的で、コミュニケーション能力にたけていたAは、新人ながらもどんどん車を販売して成果をあげていました。

数年がたったころには、社長賞という成績の良かったものだけがもらえる賞をもらえるほどに。

当然ですが給与も同時期に就職をした友人の中でもかなり上位にいました。

 

しかし、とにかく忙しかったようです。

昼間は営業を行い、顧客を回り、夕方以降に書類を整理する日々。

やりがいはあるし、給料もとてもいい。

ただ自分の時間がない!

当時、大学の同期で飲み会を開いてもなかなか参加ができていませんでしたね。

 

そんなAは入社から5年ほどたったころ、突然転職をします。

28歳くらいだったと思います。

先輩の紹介でいわゆる職人といわれる仕事の一つに就きます。

給料はそれまでよりも年収にして200万円ほど下がりました。

体育会系の職場で、怒られるときは罵声とともにスパナも飛んでくるそうです。

社員のほとんどが中卒か高卒で、友人もその職場の先輩から、

「大卒で来る奴なんて見たことねーよ」

といわれたそうです。

 

でもその代わり、Aは自分の自由な時間を手に入れました。

その職場は、基本的に仕事さえきちんとすれば、休みも自分の裁量で取ることができ、残業もそこまで多くない。

家庭や友人との時間を大事にしたいと語っていたAだったので、ディーラーをしていたときよりも、今の方が断然顔色がいいように感じます。

ついでに、ひょろひょろだった外見も、職人の大変な仕事をしているため、両腕がむきむきになっていて、友人一同を驚かせていました。

仕事のぐちが多い友人B

友人Bも、Aと同様、大学時代の友人になります。

Bは卒業と同時に某有名銀行に就職しました。

銀行って昔ほど安定はしてないといわれますが、それでもかなり給料もよく、休みもあり、福利厚生という面では優れた会社です。

私とBは、住んでいる場所が電車で数駅ほどしか違わなかったので、ときどきお互いの仕事終わりに飲みにいきます。

すると必ずといっていいほど、Bは職場のぐちを吐き出します。

曰く、面倒な仕事は全部自分に回ってくる。

曰く、上司のパワハラがしんどい。

曰く、上と下に挟まれて身動きがとれない。

また、銀行でも業務のAI化が進んでいくため将来への不安もあるようです。

 

実際に転職をした同僚もいるようですが、

「そんなに不満があるなら辞めればいいじゃん」

と私がいうと、

「ここより条件がいいところにそんなに簡単に転職できないよ」

と話していました。

Bもそのときすでに結婚をしていて、息子も2歳になったばかりでした。

家族を養う立場にいる以上、仕事が嫌でも働くしかないと話していました。

Bの場合、仕事は完全に生活のため、家族のためのものだったのだと思います。

私が仕事をする理由

私は詳細は書けませんが、たまに夜勤もある、人に携わる仕事をしています。

急な呼び出しもありますし、体力的にもそれなりにしんどい仕事です。

ただ、人に接する仕事特有のやりがいというものは感じています。

感謝されれば嬉しい気持ちになりますし、相手との関係が深まるのも楽しいですね。

 

給料は、A以上B以下というところで、休みもそれなりにもらえます。

Bのようにもっと稼ぎたいという気持ちもありますが、自分自身のことを振り返って考えると、私は自分のやりたくない仕事はできないタイプだと感じます。

営業とか取引先に頭を下げて回るのとかきっとすごく苦手ですね。

そうして考えると、そこそこの給料と休み、やりがいもあるし、家族との時間も取れる今の仕事が私には向いているのかなと思います。

どうして働く理由を考えるのか

働く理由がある方が頑張れるから

まず一つ目は、単純に働く理由がある方が頑張れるからです。

仕事が嫌になったとき、辛いなと思ったとき、踏みとどまるには理由があります。

それは生活のためでも、仲の良い同僚がいるからでも、家族のためでもなんでもいいです。

家族を持って思うのは、特に家族のためって理由は強いなと思います。

今の仕事はやりたいことではないけれど、本当にやりたいことにつなげるステップだという人もいます。

それもその先のやりたいことが見えていれば頑張れます。

自分が何のために働くのかと一度考えてみてほしいなと思います。

仕事を続けるのか転職するのかの指標になる

もちろん、仕事を続けて生活をしていければそれが理想です。

でも、今の仕事をどうしても続けるのが辛い、やりたい仕事と違うと思ったとき、決して転職することや辞めることは間違いではありません。

そうしたときに大切になるのが自分の働く理由です。

たとえきつかったとしても、そこに自分が働く理由があるのであれば歯を食いしばって頑張ることもできるでしょう。

逆に苦しい上に、そこに自分が働く理由がなければそのときは辞めてしまっても問題ないと考えます。

 

また、苦しくなくても、今の仕事に疑問を持つというときもあります。

「やりたいと思っていたことと違う」

「こんなはずではなかった」

そんな思いを抱く人も。

でも、もし自分が本当に大事にしていることが仕事のやりがいや中身でないのなら?

家族を支えるためだったり、自分の趣味を充実させるためだったりであれば、仕事へのこだわりは減りますよね。

そう考えると、気持ち的に少し仕事をすることが楽になります。

有名な『レンガ職人』の話

仕事の話をするときに有名なのがイソップ寓話の『レンガ職人』の話です。

簡単にいうと仕事をする意味と目的の話です。

 

旅人が歩いていると3人の職人に出会うという物語です。

旅人は、出会うたびにそれぞれの職人に、

「何をしているんですか?」

と尋ねます。

この3人の職人、行っているのは同じレンガを積むという仕事ですが、みんな答えが違います。

一人目は、「レンガを積んでいるんだ」と答えます。

二人目は、「大きな壁を作っているんだ」と答えます。

三人目は、「偉大な大聖堂を造っているんだ」と答えます。

 

同じ仕事なのに人によってこんなにも見方が違うんですね。

自分が何のために働くのか、働いているのかを考えるのと考えないのとでは、この三人くらい働く意味が変わっていくと思います。

おわりに

ここまで何のために働くのか、働く理由を考えるということについて考えてきました。

仕事をする上で、目的意識を持つことはとても重要です。

それは別に高尚な理由でなくてもいいです。

どんな理由であっても、自分でそれを知っていることが、働く上での励みになり、支えになります。

人によっては、

「今の仕事は求めているものと違った」

と気づくきっかけになるかもしれません。

 

これからも今の仕事を続ける人も、考えたことで自分が本当に求める仕事を探すことになる人も、ただ漠然と仕事をするのではなく、そこに意味を求めていければと思います。

そうすることで、今日よりも明日、自分の仕事が違ったものに感じられるでしょう。

 

20代・第二新卒・既卒向け転職エージェントのマイナビジョブ20’s(トゥエンティーズ)