育児本

”お産トラウマ”は誰にでも起こる可能性がある。出産のトラウマを持たないために

妊娠・出産・育児についての本を読んでいると、いろんな言葉が出てきます。

 

「マタニティーブルーズ」は比較的聞いたことありますよね。

 

 

「産後うつ」「産後クライシス」も有名です。

 

先日読んだ本の中には、「パパニティーブルー」といって、お父さんになった人でも、慣れない子育てや仕事との両立で、疲れてしまうというものがありました。

 

 

今回、また別の出産育児本を読んでいると知らない言葉が出てきました。

 

「お産トラウマ」です。

 

 

これは初めて聞く言葉でした。

 

ということで、今回紹介する本は、

 

『お産トラウマは怖くない!』です。

 

”お産トラウマ”とは?

お産トラウマとは、簡単に言うと、出産後に、お産についての嫌なイメージが残ってしまい、自分自身を責めてしまったり、二人目以降に踏み切れなかったりすることです。

 

 

例えば、

・出産の場面の自分が理想と違った

・緊急帝王切開になった

・出産時の病院側の対応に不満が残った

・夫や義母に言われた嫌な言葉が忘れられない

 

などが考えられるそうです。

 

 

子どもが無事に産まれて、母子ともに健康であればそれが何よりです。

 

ですが、こうした”お産へのわだかまり”が残ることで、「お産トラウマ」になりやすくなるそうです。

 

”お産に対する満足度が低い”ことも「お産トラウマ」を引き起こす原因と考えられています。

 

 

実際に産む場面となると、陣痛が始まり、病院に行き、長時間の出産になります。

 

その中で、初めての体験による恐怖もあるだろうし、

 

「こんなはずではなかった!」

 

ということがたくさんあると思います。

 

そうした一つ一つの違和感や負のイメージが積み重なるのだと思います。

 

本書の中では、妊婦を3つのパターンに分けて、どんな「お産トラウマ」になりやすいのかも紹介しています。

 

どう対処すればよいか

では、どのように対処すればいいのでしょうか。

 

これについても本書では、パターンごとに、

 

「こういう考え方をしましょう」

 

というものを紹介してくれています。

 

例えば、

〇自然分娩がよかったのに、緊急帝王切開となってしまった場合

・日本の出産では、帝王切開が5人に一人など、珍しいことではないことを知ること

・なぜ自分が自然分娩にこだわるのかを分析すること

 

といった対処法を挙げていました。

 

 

「お産トラウマ」になるにも、原因があります。

 

そこに対しての考え方を身に着けておくことが大切なのだと感じます。

 

 

もう一つの大切な対処法として、「バースレビュー」を挙げています。

 

これも私は初めて聞いた言葉でした。

「バースプラン」ならよく耳にするんですけどね。

 

 

「バースレビュー」とは、

産後2~3日の間に用紙に記入したり分娩担当助産師と面談したりして自分のお産を振り返るというもの

と本書には書かれていました。

 

レビューの言葉通り、出産体験をそのときの気持ちや、小さな出来ごとを思い起こしながら、実際に書いてみることでもあるようです。

 

そうすることによって、自分の中に抱えているわだかまりが消化できたり、改めて、出産のころの気持ちを振り返ることができたりするそうです。

 

 

ただ、実際に実施している産院は多くないようなので、もし実施するなら自分で行うことになるかもしれません。

 

 

本書では、方法として、妊娠初期から日記をつけることや、少しでもいいので自分だけの時間を確保して、出産前や出産後の写真を振り返ってみることを紹介しています。

 

産院でできない場合は、その間旦那さんに子どもの相手をしてもらうなど協力してもらえるといいですね。

 

終わりに

出産にしても、育児にしても、とても大きな不安と恐怖があるものです。

 

こうした出産や育児に関する本を読むだけでも、その不安や恐怖が少しはやわらぐような気がします。

 

経験してみないとわからないことの方が多いでしょうが、それでも知識を身に着け、覚悟を持ってのぞむだけで違うものがあると思います。

 

「お産トラウマ」もこうして、読んでみなければ、

 

「そういう可能性があるんだ」

 

ということにも気づかずに過ごしてしまっていたように思います。

 

本書を読んでいて、出産後の母親の孤独な気持ちであったり、出産に対して、育児に対してのもやもやとした気持ちを受け止めてあげる存在の必要性を痛感します。

 

可能であれば、すべての旦那さんがそういった役割を担えればと思いますが、仕事もあれば、その家庭ごとの事情もあると思います。

 

そうしたときにサポートしてくれる場所も存在はするので、一人で抱え込まずに相談できる母親が増えればいいなと感じます。

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