社会

5月に現れる小さい赤い虫が嫌だ!その正体と人への害や駆除方法とは?

毎年5月ころになると思うこと。

「この小さい赤い虫ってなんなの!?」

 

玄関の近くにも出てきますし、ふと壁をさわると手についていたり……。

こすってしまうと手に赤い汁がついてしまってうわーという気分になります。

小さい子どもたちは気にせず……いやむしろ興味津々にさわろうとしてしまうのでやめてー!と思うこともしばしば。

いつも疑問に思っていたやつの正体は、ダニです!

今回はこの小さな赤い虫について紹介していきます。

小さな赤い虫の正体は『タカラダニ』!

『タカラダニ』という小さな赤い虫

あの小さな赤い虫は『タカラダニ』といいます。

 

日本で頻繁に出現するのはその中でも、『カベアナタカラダニ』です。

正式には、

節足動物門鋏角亜門クモ綱ダニ目ケダニ亜目タカラダニ科アナタカラダニ属カベアナタカラダニ

となんともまあ長い名称になります。

ざっくりいうとタカラダニ科の虫の一つということです。

日本で見られるタカラダニは、4属13種類とされていますが、家に現れる中で一番多いのがカベアナタカラダニです。

体長は1mm程度で、これまでにオスのカベアナタカラダニが発見されたことはなく、単為生殖をおこなうと考えられています。

1980年代ころからこの虫に関する苦情が出るようになり、京都府のホームページでは、最初の苦情は1987年だったとされています。

タカラダニの発生時期と発生場所

タカラダニの発生時期は、

〇3月下旬ころから卵が孵化して幼虫が生まれる

〇4月下旬から5月下旬にかけて大量発生

〇7月ころまでに少しずつ数を減らしていく

※関東地方についてで、北海道など気候の違う地域は少しずれます。

となります。

成虫の期間が約1か月から2か月となるので、ちょっと遅めに孵化したタカラダニも7月ころにはいなくなります。

タカラダニの発生場所は、

〇コンクリートの表面(建物の外壁や階段、ベランダなど)

〇苔の上

が主になります。

コンクリート製の建造物によく現れるのは、コンクリートが多孔質(小さい穴がたくさんあいている素材のこと)でたまりやすいこと。

天敵がまわりにいないこと。

花粉などのえさが付着しやすいこと。

といった理由が考えられています。

タカラダニのえさは?

タカラダニがえさとするのは、

〇花粉

〇アブラムシ

〇苔

などとされています。

上記したようにコンクリートにはこうしたものが付着するため集まりやすくなります。

タカラダニの人への害は?

ダニというと、刺されて体がかゆくなるというイメージがあります。

ただこのカベアナタカラダニについては、人を刺さないことがわかっています。

とはいえ見た目も動きも気持ち悪いので体についてほしくはありませんが……。

タカラダニは人だけでなく、ペットを襲うということもありませんが、払いのけるときなどに偶発的に皮膚に刺さるということはあるので気をつけてください。

また、タカラダニがつぶれたときに出る体液は、体についたあと長時間放置しておくと、かぶれの原因になります。

タカラダニの駆除方法

タカラダニをつぶす……のはやめましょう!

タカラダニは小さく弱いため簡単に駆除できます。

しかし、つぶしてしまうとタカラダニの体液が付着します。

手につくのも嫌ですが、手についているのに気づかず服を触ったり、壁にも跡が残ったり。

直接つぶそうとしなくても、ほうきなどで払おうとすると、それだけでつぶれてしまうので注意が必要です。

一番いいのは水で流すこと!

一番お手軽であとにも残らないのはホースの水で流してしまうことです。

タカラダ二は体調1mmと小さく、壁に張りついているわけでもないので簡単に流れます。

また放水することにより、壁についている花粉などのタカラダニのえさも一緒に流すことができます。

そうすることで、そのあとに少しでも再発生することが抑えられます。

殺虫剤を使う

水で流すことができる場合はそれがいいですが、水を流せない場所もあります。

そのときは殺虫剤で簡単に駆除できます。

市販の殺虫剤で十分効果があるので使用してみてください。

ダニ用のものも多く販売されています。

掃除機で吸い込む

室内に入ってきたタカラダニ。

下手に取ろうとするとつぶしてしまうかもという人は掃除機で吸い取るのも一つの手です。

ただし、結局捨てなければいけないので私はあまりやりたくない方法です。

掃除機のダストボックスに赤い虫が入っていると開けるのも恐ろしい……。

ダニとりシートを使う

最近は数多くのダニとりシートが販売されています。

今回のタカラダニ用にではありませんでしたが、我が家でもダニとりシートは購入して使用しています。

気づかない間に侵入していたダニを捕らえるという点では一考の余地はあります。

ただタカラダニだけを考えるのであればダニとりシートまでは使用しなくても、気づいたときに捕まえて捨てればいいかなとも。

あくまでほかのダニも気になる人にはこうしたダニとりシートはおすすめです。

タカラダニの予防方法

発生前に清掃をよくしておくこと

できることならタカラダニ自体に出てきてほしくないですね。

そのための予防として考えられるのはよく清掃をすること!

当たり前といえば当たり前のことですね。

上記したように、春先、3月下旬ころに卵が孵化します。

となれば、その前にタカラダニが生息しづらい環境を作り上げることが大切です。

水を流したり、壁についている苔などがあれば除去したりして、家を清潔に保ちましょう。

タカラダニの忌避する薬剤を使用する

タカラダニが忌避する薬剤を使用するというのも一つの方法です。

防水材塗布やそうした薬剤を使用するだけでかなり発生を抑えることができます。

ただそうした臭いが苦手な人もいますし、小さいお子さんがいると使用するのが心配にもなると思います。

我が家もちょっとまだ子どもがなんでも触る時期なので、使用は控えています。

壁の亀裂などはふさいでおく

タカラダニがひそむことができるような亀裂や穴があればふさいでおくのも一つの手です。

清掃をするのと同様に、タカラダニの生息しづらい環境づくりをすることが大切です。

ただ、補修となるとそれなりにお金や労力もかかるので、まずは清掃からでもいいかと思います。

おわりに

5月ころによくみる小さな赤い虫・カベアナタカラダニについて紹介してきました。

簡単にまとめると、

ここにタイトルを入力

〇名前は「カベアナタカラダニ」

〇4月下旬から5月下旬にピークを迎える

〇7月ころまでに少しずつ数を減らす

〇人を刺すことはないが、体液でかぶれることもある

〇小さく弱いため、水で流すなどして駆除が可能

〇予防のためには3月ころに清掃等して生育しづらい環境にする

となります。

人体に害があまりないといってもできれば発生してほしくない虫ですね。

早めの予防と発生したときは適切な対処をして、夏に向けての時期を気持ちよく過ごせるようにしましょう。