先日の読売新聞に、
「夫は誠実に 妻はドライに 博報堂生活総研、過去30年の家族調査」
という記事が載っていました。
記事にある博報堂生活総研による家族調査は、1988年に開始されました。
10年ごとに実施しており、2018年で4回目になります。
4回目の今回は、首都40km圏の630世帯を対象に調査を行っています。
記事の中では、
「夫の不倫は絶対に許されることではない」
に対して、「はい」と回答した夫(84.3%)の割合が初めて妻(78.3%)を超えたこと。
「結婚指輪をいつもしている」夫の割合が1988年よりも22.9%上昇していること。
「夫婦はどんなことがあっても離婚しない方がよい」
に対して、「はい」と答えた夫は55.1%なのに妻は24.4%であること。
といった内容が紹介されていました。
夫婦でこの記事について話をすると、
「不倫だめに決まってんじゃん!」
「指輪をずっとつけとくとなくしそうだよね」
「離婚はしない方がいいけど、どうしようもない相手だとね……」
と、二人の意見はほぼ一致するんですよね。
特に不倫については、むしろそれくらいのパーセンテージだったことに驚きです。
少し気になったので、これ以外にどんな調査結果があったのか博報堂生活総研のホームページをのぞいてみました。
調査の内容
調査は、2018年7月21日現在で、3回にわけて報告が行われています。
調査の内容は、
第一弾「夫婦の力関係」編
第二弾「夫婦の家事・育児分担」編
第三弾「家族・夫婦の価値観」編
です。
これらのテーマにそって、過去30年間で夫婦の意識や関係がどう変化したかを報告しています。
このテーマだけで凄く興味深く感じました。
30年というと、相当いろいろなことが変化していますね。
30年前だと、男性が育児休暇を取るなんて信じられなかったでしょう。
女性の多くがまだ専業主婦だったと思います。
今は少子高齢化も進んでいますし、結婚に際しても、晩婚化、共働きと違いがあります。
気になった調査結果
調査内容がたくさんあるので気になった内容をいくつか。
〇「家庭の総合的な決定権を持つ人」
夫が38.7%で妻が30.3%との回答でした。
これは、調査開始以来、男性は過去最低、女性は過去最高になっているそうです!
1988年には、夫が72.4%だったんですね。
夫が弱くなったのか、妻が強くなったのか。
個人的には、夫が尻に敷かれている家庭の方が、平和でうまくいくと思うので、とてもいいことだなって思っています。
30代以下への調査では、夫<妻だったようです。
「女性が活躍時代がきた!」
という気がしますね。
〇「自分は配偶者なしでは暮らせない」
配偶者への依存度を調べた調査です。
夫が67.1%、妻が59.5%となっています。
夫の方が妻がいないと暮らしていけないと思っているんですね。
うちは二人とも大丈夫かな。
なんだかんだたくましく暮らしていると思います。
30代以下だと、夫側は、73.9%が当てはまると答えているようです。
夫のみなさまもっと頑張れ!
〇「家庭の事柄の決定権」
これはけっこう見ていて面白かったです。
妻が働きに出ること、子どもの名前、親との同居、子どもを何人産むか、夫の友人知人を招くこと、妻の友人知人を招くことについての決定権がどちらにあるのかというものです。
この項目、軒並み夫の決定権が30年前から下がり、妻の決定権が上がっています。
これは、女性の社会進出や、女性の権利に対する見方が変わったこともあるので当然の流れではあると思います。
その中でも興味深かったのが、夫婦の友人知人を招くことの決定権です。
「夫の友人知人を招く決定権」は、夫が47.8%で妻が43.2%とわずかに夫が上です。
実際に家のこととなると、妻の都合もあるでしょうし、片付けもしなければいけないので納得です。
うちも、勝手に友人を連れてくることはできないですね。
ところが、「妻の友人知人を招く決定権」となると、夫10.3%、妻82.4%となります。
この差は凄いなと。
確かに家のことは妻の方が把握しているし、意識もするとは思いますが、ここまで大きな差があるのは夫の威厳がもう少しほしいなと思ってしまいます。
まとめ
これ以外にも、家事育児の分担や、仕事と家庭の両立など、興味深い内容の調査が多くなります。
もし、気になった方は、「博報堂生活総合研究所」のホームページを参照してください。
時代の変化もありますが、全体的に夫の権力、権威というものが下がってきて、妻が力をつけてきている印象を受けます。
友達夫婦を理想とする人が最も多かった調査もあったので、どちらが上みたいのをつけたくないというのもあるのでしょう。
単純に夫側が、妻側の意見を優先したいなという、優しい気持ちからかもしれません。
今回、こうした調査結果をみて、夫婦で、
「うちってどうなんだろうね」
という話をするきっかけになりました。
自分たちの理想の夫婦像、家庭像を考えるのにも役立つので、こうした調査はこれからも意識してみてみようと思います。