「結婚したのに夫が家事に協力してくれない!」
こんな悩みを抱えた奥さまは世の中にかなりいるように思います。
先日、私の友人と会ったときも夫の家事についての話になりました。
友人曰く、
共働きなのに家事をまったく手伝ってくれない
仕事を終えてご飯の支度をしていてもソファーに座ったまま
ご飯を食べ終わっても、食器を流しに持っていかず置きっぱなし
そのまま「お風呂入ってくる」と消えていく
話を聞いて「それ大丈夫?」と思ってしまいました。
でも考えてみれば、ほとんどの家庭で、家事をおもに行っているのは女性ですよね。
夫婦の家事への取り組みの現状
総務省統計局の調査(平成28年社会生活基本調査 )によると、
夫婦と子どもの世帯。一日に家事に関わる時間の平均
妻が専業主婦
夫 50分
妻 7時間56分
夫婦で共働き
夫 46分
妻 4時間54分
圧倒的な差がありますね。
これはあくまで平均なので、これよりもずっと多い家庭もあれば、まったくしていないという家庭もあると思います。
専業主婦の世帯だと、妻の家事に関わる時間が多いのは納得ができますが、共働きでもこれだけの差があるということに驚きます。
もちろん、共働きの中には、正規雇用だけではなく、パートも含まれているので、妻の労働時間の平均は4時間44分と、夫に比べて勤務時間が短いこととも要因とはなっています。
なぜ家事をしないのか
上記のとおり、圧倒的に男性側の家事への時間は少ないですよね。
ここでは、なぜ家事をしないのかを考えていきます。
1.夫の仕事が忙しい
単純にやりたくない、めんどうくさいではなく、物理的に時間がないというケースがあります。
「うちの夫は残業ないの。いつも定時で帰ってくるよ」
というご家庭は少ないのではないでしょうか。
平成28年度の統計では、夫の勤務時間の平均は共働き世帯で8時間31分、夫のみ働いている世帯で8時間16分となっています。
これに加えて通勤時間があります。
職場まで片道1時間だった場合、通勤時間だけで2時間。
働き方を改善しようという動きはあるものの、いまだに長時間労働、休日出勤があるという話も聞くので、仕事が家事に積極的に関われない理由の一つだと思います。
2.日本人としての意識の問題
日本は昔から、男性が外で働き、女性は家を守るといった考えがありました。
現代になり、共働きの世帯も増えてきて、そうした考え方は古いという考えも出てきています。
これまで女性しか取得しづらかった育児休業を、男性にも積極的に取らせようと動いている企業も増えてきていてとてもいいことだと思います。
それでも諸外国と比べて日本の意識レベルは低いように感じます。
日本とアメリカでの家事への参加(平成28年社会生活基本調査 総務省統計局) を比較したデータによると、
6歳未満の子どもがいる家庭の夫婦の家事関連時間
日本 夫 1時間23分 妻 7時間34分
アメリカ 夫 3時間25分 妻 6時間01分
となっています。
国の違いはありますが、男性の家事への参加は海外の方がずっと多いようです。
3.育ってきた環境によるもの
これも大きいと思います。
うちの夫の場合、実家で父親が、トイレ掃除をしたり、ゴミをゴミ捨て場にもっていったりと、家事を手伝う姿を見て育ってきました。
また、ご飯を食べ終わったら食器を片付けることや、お風呂掃除も子どものお手伝いとして行っていたようです。
そういった部分もあり、男性が家事を手伝うのはふつうのことという認識を持っているように思います。
そう育ててくださったご両親には感謝です。
1人暮らしを長く経験している人も、ある程度、家事の大変さを認識していることが多いので、家事をしたことがない人に比べれば協力的なのではないでしょうか。
4.家事をしたことがない
こういう人も私の周りには一定数います。
1人暮らしをしたことがある人でさえ、
「いつも弁当か外食。料理?したことないよ」
ということがありました。
ワイシャツもアイロンがけを自分ではしたことなくて、いつもクリーニング。
掃除機もだれかが遊びに来るときだけかけるなんてことも。
こういう人であれば、もしかしたらやり方がわからない、何をしたらわからないというだけで、教えると協力してくれることもあります。
5.単純にめんどうくさいと思っているから
これを言われたらむかっときますが、こういう夫も必ずいますね。
女性からしたって家事はめんどうくさいものです。
でも日々頑張ってやっているのです。
夫に家事をさせるために
方法としては、
①きちんと話し合いをする
②「これしてほしいな」と少しずつお願いをする
③1回家事の大変さを体験させる
④もうあきらめる
といったところでしょうか。
①きちんと話し合う
これが一番オーソドックスなやり方です。
これにも、きっちりと家事分担を決める、できる範囲で協力してもらうにやり方はわかれると思います。
家事分担を決めるのであれば、ある程度決められたことはやってくれると思います。
その代わり、その範囲については口出ししにくくなりますし、相手がちゃんとやってくれていないときはすごくいらいらしちゃうかも。
できる範囲で協力してもらうなら、ちゃんと意識を持ってもらえれば、継続的な協力が得られますが、少しずつ意識が薄れてくると元に戻ってしまう可能性もあります。
②「これしてほしいな」と少しずつお願いをする
優しくお願いしてみましょう。
「ちょっとこれやってよ!」
みたいにけんか腰になってはいけません。
「あなたが頼りなの」
と夫の自尊心をくすぐるようにお願いするのがポイントです。
夫をてのひらで転がすイメージです。
女性は産まれながらの女優なのです。
③1回家事の大変さを体験させる
これをすると夫の認識は大いに変わります。
仕事が休みの日に、朝食、昼食、夕食ぜんぶ作ってもらいます。
もちろん予算内でメニューを決めて買い物するところからですね。
掃除は掃除機だけでもいいので家中を。
洗濯はきちんと洗って干してたたむところまで。
食事の予算はきちんと決めておかないと、好きに食事を作られて大変なことになります。
予算といまある食材と今後の予定とを考えながら食事を作るのはすごく大変なのだから、好きに作らせてはそこが伝わりません。
問題は、そこまで丸一日やってくれるかどうかですね。
④もうあきらめる
どうしようもないときはもうあきらめるしかありません。
家事に関しては夫に期待しない。
そう思ったほうが少しは気が楽になります。
でもその代わりに一切口出しをさせないという気概を持ちましょう。
我が家の取り組み
我が家ではどうしているかというと、家族会議をひらいて、協力できる範囲で参加するということで落ち着きました。
その中でもこれはやってほしいということで、
・仕事の帰りにスーパーで買い物
・食事の後片付け
・ゴミ出し
・掃除機掛け(ぜんそくがあって辛いため)
は提案しています。
いまでは、どれも習慣となっているので何も言わずにやってくれますし、仕事から帰る前には、
「今日は何かいるものある?」
とメールが届くようになりました。
ポイントはお互いに相手の家事にあまり文句を言わないことでしょうか。
夫がやってくれても、
「やり方が違う!」
「もっとこうして!」
と言いすぎるとすねてしまいます。
もし、どうしてもやり方が気になるようであれば、最初は一緒にやったり、その家事は自分の仕事にしたりするのもありだと思います。
まとめ
家事の分担は、家庭によってさまざまです。
でも家事が大変だという事実はどの家庭でも一緒です。
また、夫が仕事で大変なのも間違いのない事実です。
お互いを理解して夫婦で協力しあって、一番いい家庭の形を模索していきましょう。