育児の中でもなかなか難しいのがトイレトレーニングです。
「〇〇さん家はもう始めたみたいだよ」
「まだオムツ外れてないの?」
なんて聞かされると、うちも急がなきゃいけないのかなと焦ります。
でも、親が頑張ってトイレトレーニングを進めようとしても、愛する我が子は我関せずでいらいらしてしまうことも。
そんなトイトレですが、実際にいつごろから始めるのがいいのでしょうか。
その方法や、我が家での実践について紹介していきます。
トイトレはいつごろから始める?
2歳~2歳6か月が最も多く27%!
トイレトレーニングを始める時期はベネッセコーポレーションの調べによると、
最も多いのが2歳~2歳6か月の時期で全体の27%。
1歳~1歳6か月、1歳7か月~1歳11か月がそれぞれ18%
となっています。
1歳から2歳6か月までの間に6割7割の人が始めていることになりますね。
早い人は1歳ころから、遅い人は3歳過ぎてからとなっています。
かなりトイトレの時期にばらつきがありますよね。
これは子どもの成長には個人差があるので当然のことです。
「何歳になったから始めないと!!」
と焦る必要はなく、自分の子どもに合わせて始めるのが一番です。
トイトレを始めるための条件
トイトレは早く始めればいいというわけではありません。
子どもがきちんと成長していなければ、トイレに座らせようとしたって難しいものです。
トイトレを始めるためには少なくとも以下の二つの条件が必要です。
〇上手にひとり歩きができるようになったこと
〇「うん」「いや」など簡単な受け答えができるようになったこと
これができるようになったら、そろそろ考えてもいいかなと思います。
ただそれでも、
「じゃあすぐに始めよう!!」
とすぐに始める必要はないので焦らずに考えましょう。
それ以外にも、おしっこの間隔が2時間以上あいていたり、大人の真似ができるようになったりしていた方がいいですね。
また、親の側も、トイトレにつき合うだけの時間的余裕と、精神的余裕があるときに始めてみましょう。
親がピリピリしているときだと、子どもはトイトレ事態を怖がるようになってしまいます。
いやいや期真っ盛りでもトイトレは難しくなります。
その時期が過ぎ去ってからでもいいかなと思います。
保育園でのトイトレと連動して
トイトレを始めるにあたって、保育園がきっかけという家庭もあると思います。
我が家もトイトレを始めたのは、通っていた保育園から、
「保育園でトイトレを始めるので家庭でもよろしくお願いします」
といわれたからです。
保育園では周りの子どもたちも一緒になってトイトレを始めるので、子どもも割と受け入れやすくなります。
その流れに乗って、家でもまずはおまるに座るところから、徐々にトイレに気持ちを向けていけるといいかなと思います。
ときどき、保育園の先生とトイトレの進み具合を話すのもいいですね。
トイトレで大切な3つの心構え
トイトレは焦らずゆっくりと
トイトレは、とにかく焦らずゆっくりやっていくことが大切です。
ほかの家のお子さんがうまくいっていても、
「うちの子は大器晩成型かしら~」
とのんびり構えて焦らないことが大事です。
おむつはいつかは必ず外れるものです。
その時期が数か月違ったところで実際対して問題ないんですよね。
それよりも、トイトレを急がすばかりに、子どもがそのことを怖がったり、トイトレを巡って夫婦でケンカになる方が嫌ですよね。
失敗しても叱ってはだめ
トイトレを始めると、これがなかなかうまくいかない。
子どもはトイレに行こうとしないし、オムツを脱がせたらそのまま家の中を走り回って、気づいたときには、
「出ちゃった……」
と床に漏らしてしまっているなんてことも……。
つい叱ってしまいたくなるのですがここはぐっとこらえて、これも成長の過程なのだと思いましょう。
我が家でもとにかくトイレから逃げ出す、トイレットペーパーだけを引っ張って遊ぶ、お水を流すのはとにかく好き、座った瞬間「おわり!」といって走り出す……。
もうそういうものだと思うしかありません。
でもそのたびに叱っていたら子どもは、
「もうトイレに行きたくない!」
と思っちゃいますからね。
座るだけでもできたら、
「今日はよく座れたね」
と笑顔でほめてあげましょう。
周りと比べない
トイトレを始めるときも、トイトレ中もとにかく気になってしまうのは周りのこと。
ほかの子はトイトレどれくらい進んでいるんだろう……。
とついつい周囲の情報を集めてみたり、Twitterをのぞいてしまったり。
でもそんなことをしても、自分の子どものペースって変わりません。
逆に周りが進んでいるとそれに焦って子どもを急かしてしまったり。
そうすることがストレスになってもしまいます。
また、子どもに対しても、
「〇〇ちゃんはもうできたんだよ~」
「お兄ちゃんはその頃にはもう一人でできたんだよ」
などと、ほかの子と比べるようなことは言わないようにしましょう。
比べられる子どもも嫌な気持ちになるし、言っている親自身もそれによって焦りが出てしまいます。
「ほかの子はほかの子。この子はこの子!」
とどーんと構えていきましょう。
トイトレの進め方
絵本やアプリ、動画でトイレを教えよう
いざ、トイトレを始めようと思って、子どもをトイレに連れて行っても、子どもはそこが何をするところかよくわかりません。
ふつう、トイレのシーンを子どもに見せませんもんね。
なので、まずはトイレがどういうものなのかを教えることから始まります。
その有効なツールとなるものとして、
〇絵本
〇動画
〇アプリ
などが考えられます。
最近の絵本は教育につながるようなものが多いからとても助かります。
男の子か女の子でわかれている絵本もありますし、子どもが好きそうなキャラクターもののトイトレ絵本もあります。
動画もとても有効ですね。
子どもが見てわかりやすいっていうのが一番です。
まずはこういったところからトイレに興味を持ってもらうことが大切です。
おまるに座らせてみよう
子どもがトイレに興味を持ってもいきなりトイレで実践!というわけにはいかないですね。
絵本などでトイレを教えるのと並行して、まずはおまるから慣らしていきましょう。
ズボンとオムツを脱いでおまるに座る。
たったそれだけの行為でも、最初は嫌がることがあります。
でもそれを少しずつ進めていくことで、トイレのために座ることへの抵抗が減っていきます。
トイレの環境づくり
トイレって子どもにとってはちょっと怖いところです。
それまではほとんど入ったことがないところ。
狭いし、親に座るように言われるし、なんだか嫌だなーと思っていることでしょう。
そこで、子どもがトイトレをしやすくなる環境づくりが大切です。
わかりやすくて簡単なのは、トイレのドアや壁に、その子の好きなキャラクターのシールを貼ることです。
それだけでも、トイレに入った瞬間、
「あっアンパンマンだ!」
なんて反応してくれます。
ほかにも、トイレにかけてあるタオルを子どもが好きなキャラクターものにしたり、子ども用のスリッパを用意してあげたりするのもいいですね。
また、大人用のトイレに子どもはまだうまく座れないので補助便座を用意する必要もありますね。
補助便座として販売されているものもあれば、最初はおまるとして使って、トイレに行くようになったら補助便座と踏み台になるといったタイプもあります。
種類もけっこうあるので使いやすそうなものを選んでみましょう。
トイレで便座に座らせてみよう
さて、子どもがトイレに興味を持った!
トイレの環境づくりもできた!
おまるにもだいぶ慣れてきた!
そしたらいよいよトイレに子どもに、
「一緒にトイレに行ってみる?」
と優しく聞いてみてください。
もし、子どもが行きたい!と言ってくれればレッツゴーです!
でも、「えーやだー」という反応であれば、
「まだちょっと早かったんだな」
と思って、もうしばらく待ちましょう。
トイレに行くことになっても、まずはトイレに慣れていくことから始めます。
子どもが座りたいといえば、手を貸しながら座らせてみてください。
でも嫌がるようなら無理やりすわらせるようなことはNGです。
最初のうちは座るだけになりますが、そのときも、
「よく座れたね」
とできたことをほめてあげましょう。
あとはこの繰り返しを根気よく
トイトレはトイレに行ったらすぐにできるものではありません。
とにかくのんびりどっしり構えてできるようになるのを待ちます。
ちょっと進んでも、またすぐに、
「トイレいや!」「行かない!」
なんて言うのが子どもです。
同じことを根気よく繰り返していくことでちょっとずつ、トイレに行くことが自然になっていきます。
トイレに行くことを習慣にできると〇
上記のようにトイトレを進めていきますが、その中で一つ意識したいこと。
それは、トイレの習慣をつけるということです。
うまくいくいかないは別として、このタイミングではいつもトイレに行くものだと子どもが意識できるようにしていくと、トイトレがスムーズになっていきます。
たとえば、
〇朝、起きたとき
〇食事の前後
〇出かける前
〇寝る前
なんかが候補にあがります。
この中から自分たちの生活リズムで無理のないものを選んで、そのタイミングで子どもに、
「トイレに行ってみる?」
と声をかけていきましょう。
ちなみに我が家の場合、「出かける前」と「寝る前」はトイレを促すようにしていました。
朝は保育園の前なので時間に余裕がなかったのと、食事前後もばたばたと動いていることがあってつい忘れてしまうからです。
特に寝る前は、オムツが取れたあともおねしょをしないためにトイレに行かせると思うので、今のうちから習慣にしておくとあとが楽になりますね。
トイトレに挑戦したらいっぱいほめよう!
トイトレは、ちょっとでもできたらいっぱいほめてあげましょう!
トイレはいいところ!トイトレは楽しい!
と子どもに思ってもらえたらこっちのものです。
おまるに座るだけでもいいです。
トイレに行くことができただけでもいいです。
おしっこやうんちができたら、それはもう笑顔いっぱいでほめてましょう。
それが子どもの意欲にもつながりますし、トイレが楽しくなってくれば、そのうち自分から、
「トイレ行きたい!」
と言ってくれるようになります。
我が家のトイトレ実践記録!
始まりは保育園からの連絡
我が家では、なんとなく娘が1歳過ぎたころから、
「よそではトイトレを始めているらしい……どうしよう?」
と妙なプレッシャーを受けながらも、何もせずに日々を過ごしていました。
でも、娘が保育園の1歳児クラスに進級してしばらくしたころ、保育園から、
「保育園でトイトレを始めるので、ご家庭でも協力お願いします」
とのお達しが!
というか、保育園そこまでやってくれるんだ!とありがたく感じていました。
言われたからにはやらねばと、娘が1歳8か月ころにトイトレに向けて動き出しました。
おまる選びは悩ましい
ひとまずおまるからだろうと、夫婦で西松屋へ。
おまるを買おうとしたらこれもまたたくさん種類があるんですね。
基本的には、おまるとしての機能だけのものと、おまるが終わったらそのまま補助便座としてトイレでも使えるもの。
話し合っておまると補助便座両方ができるものを買うことに。
おまるもシンプルな柄のものがあれば、アンパンマンなどのキャラクターものもあるから悩みます。
アンパンマンは喜ぶかなと思いつつ、おまるで遊ばれても嫌だなーとシンプルなものを選択。
なかなか座ってくれないおまる
意気揚々と家に持って帰ってさっそく挑戦しますが、娘は、
「なにこれ?」
という雰囲気で見向きもしません。
「ここに座るんだよ」
と言って持ち上げても、怖がって座ってくれない……。
ああ…これは先が長いやつだ、と思い、その日は諦め、毎日ちょっとずつ声をかけてみました。
すると、だんだんと興味が出てきたようで、近づいてはくれるようになったのですが、今度は、おまるをパーツごとにばらしてみたり、おまるの中にありったけのおもちゃを詰め込もうとしたり……。
こんなところから根気よくやらねばでした。
絵本の登場でちょっとトイレを気にするように
「うまくいかないなー」
そう思いながらネットでやり方を見てみると、導入はトイレに興味をもってもらうことから!絵本や動画がいい!と書いているではないですか。
すぐに影響を受ける私は、さっそくトイトレ絵本を購入。
女の子なので女の子用のものと、なんとなく読んでくれそうな絵本を。
これがかなりはまって、娘も何度も読むようにせがんでくれました。
特に女の子の絵本(男の子用も売っています)の方は、絵本を読んでからは、
「これ!(やりたい)」
と言ってくれることも。
ただ実際にはトイレに座らず、トイレットペーパーをひっぱったり、トイレのお水を流すだけでしたが、それでもとても成長だなと。
必要なかったトレパン!
トイトレというと、トレーニングパンツを使いますよね。
こういうやつですね。
ふつうのオムツよりも、おしっこをしたりすると、ちょっとおしりが気持ち悪い。
だからそれが嫌で、だんだんおしっこがしたくなったら親に教えてくれるという優れもの!!
……のはずなのに、うちの娘には一切トレーニングパンツの効果がなし!
トレーニングパンツってふつうのオムツより高いんですよ!
なのに意味をなさず、色がピンクだったからそれを喜んでばしばし使いたがる。
結局、いつのまにやらいつもの安いオムツに戻っていました。
このトレパンが合う子どももいるみたいですけど、少なくともうちの子にはダメでした。
しばらくほったらかし期間……
だんだんとおまるには座ってくれるようになったけれど、なかなか出ない。
娘も、飽きてきたのか座るのも嫌がるように。
最後の手段と思って、座ったらシールを貼る作戦を決行!
これはかなり効果があって、しばらくは言われたらすぐにおまるに行くようになりましたが、一瞬だけおまるに座るけれど、すぐに、
「おわち!(終わり)」
といってシールを貼りたがる……。
なかなか進まないトイトレに、いつしか親も、
「まあそのうちできるようになるか」
「保育園でやってるし」
とほったらかし期間に突入します。
気づけば半年近くがたち、おまるにもほこりが……。
新学年になりトイトレ再開!
気づけばトイトレほったらかして2歳児クラスになってしまいました。
「2歳6か月!なにも進んでいないのはそろそろやばい!」
とちょっと反省し、トイトレを再開します。
このくらいになると、保育園でもできている子どもが増えてきているみたいで、その子たちに習うように、成功はしなくても保育園ではトイレに行っているよう。
うちでもまずはトイレの大改造を!
おまるはもう片付けて、補助シートをトイレに設置。
おまるの台座部分を踏み台として置き、壁にはキャラクターをたくさん貼りました。
壁に貼るキャラクターは使えそうなシールも売っていますね。
ただ、シールだってばかにならないですよね。
そこで、以前から捨てずに取っておいた、アンパンマンやディズニーなどのキャラクターものの服についていたタグを再利用。
そういうタグってそのキャラクターの絵が描いてあるからかわいいんですよね。
それをそのまま両面テープで壁にぺたり。
娘もトイレに入るなり、
「すごーい!!」
と喜んでくれていました。
寝る前は必ずおトイレに
このころになると、トイトレを始めたときよりも成長しているので、トイレへの理解も進んでいます。
あれだけ嫌がったり逃げたりしていたのに、とても素直にトイレに行くようになっていました。
やはり、始めたときはまだうちの娘には早かったんでしょうね。
こういうところでも、周りの「トイトレ始めた!」って声に焦らされずどっしり構えておかないといけなかったなと反省です。
トイレに行き、座るようにはなりましたが、それでもなかなか成功はしません。
座ってちょっとだけ一緒に、
「うーん!!」
とやって、トイレットペーパーを捨てて水を流す……。
それだけの日々がかなり続きました。
だんだんと”寝る前はトイレ”というのが本人もわかってくると、寝るときになると、
「トイレはー?」
と聞いてきてくれるようになり感動でした。
でもまだ成功はしません。
初めての成功は2歳9か月!!
さて、長いトイトレの戦いも終盤。
いつものようにトイレには行くものの、
「今日も出ないかなー」
と思っていたら、とっても小さくちょろちょろーという音が!!
まさか!!と見てみると、ついにおしっこをトイレですることができました!!
娘も、笑顔で「出たー!」と喜んでいました。
トイトレ始めて約1年(半年くらいほったらかし期間あり)。
2歳9か月でようやく初成功!!
そして、翌日には、うんちも出るという快挙!!
こっちはお風呂に行く前に、
「おなかいたい……トイレ……」
と本人の申し出により急遽トイレに。
すごくがんばって踏ん張っていて、汗だくになりながらなんとか成功しました。
終わった後の娘がとても満足げでした。
トイトレの戦いはまだまだ続く……
しかし、翌日にトイレに行こうとすると、
「いや!トイレこわいもん」
と、トイレ拒否に逆戻り……。
どうも、うんちをするのがすごく大変だったから嫌になってしまったみたい。
それでも「がんばろう?」と声をかけるとなんとか行くだけは行ってくれました。
一回成功したけれどそのあとはまたしばらくうまくいかない日々が続きました。
とにかく大人が根気よく、ゆっくりと成功するのを待つのがトイトレ。
一回成功しても、トイトレの戦いはまだまだ続きます。
おわりに
トイレトレーニングの基本的な始める時期や、やり方、我が家の実践記録を紹介してきました。
トイトレは何度も書いているように、とにかく焦らないこと、焦らせないことです。
根気よく子どもの相手をして、優しく一緒に頑張っていきましょう。
子どもには個人差があります。
早くにうまくいく子もいれば、ほかの子よりもずっと遅い子もいます。
でも最後にはみんなうまくできるようになるので安心してください。
子どもが自然と成長して、上手にできる日がきます。
大人は温かくそれを見守っていきましょう。