三線(沖縄三味線)

沖縄民謡『谷茶前節』を紹介!乃木坂46の生田絵梨花が抜群の弾き語りを披露!

沖縄民謡の一つに『谷茶前節』という曲があります。

イントロから、いかにも沖縄民謡のテンポの良さと明るい雰囲気を感じさせる楽しい曲です。

三線初心者が弾くには少し難しいですが、いい曲なので紹介します。

『谷茶前節』とはどんな曲?

谷茶前節……読めますか?

沖縄の漢字って読みづらいものがおおいですよね。

『たんちゃめぶし』と読みます!

 

沖縄県恩納村にある「谷茶」という地域があります。

那覇市内から車で1時間くらい北上した辺りです。

 

谷茶ベイホテルという素敵なホテルがある場所ですね。

目の前が海だし、プールもあるし、イベント会場もあるしで、ホテルの中だけでも楽しめる、恩納村に行くならおすすめのホテルです。

 

その『谷茶の前の浜』のことを『谷茶前』と言います。

『谷茶前節』は、その谷茶の浜で行われた漁を歌った曲になります。

琉球舞踊としても有名な曲で、男性がエーク(かい)を持ち、女性はバーキ(ざる)に魚を入れて、頭に載せて売り歩く様子が描かれています。

乃木坂46の生田絵梨花が披露したことで話題に!

乃木坂46の生田絵梨花さんが番組の企画でこの『谷茶前節』に挑戦しました。

生田絵梨花さんは三線初心者だったのに、たった1か月の練習だけで素晴らしい弾き語りを披露しました!

 

才能もあるんでしょうが、ものすごく練習したんでしょうね!

谷茶前節は弾くだけでも大変なのに、歌詞が沖縄方言満載で歌うのが難しい。

練習風景も含めた番組の動画がYouTubeに流れていたので興味のある方はぜひ。

これだけ見事に弾き語りをすると、ファンになってしまいそうです。

こうして若い世代に三線がもっと浸透してくれるととても嬉しいですね。

『谷茶前節』の歌詞とその意味

『谷茶前節』も沖縄方言満載の曲のため、ぱっと聞いただけでは歌詞の意味がわかりません。

歌詞自体は、いろんな歌われ方をするため、地域によって少しずつ変わってきます。

ここでは「タンチャ」としているのが「ナンチャ」になっていたり、踊る場所によってそこの地名を歌詞に入れることもあるそうです。

なのでざっくりこんな感じだなと思ってくださいね。

わかる範囲で紹介していきます。

【一番】

谷茶前ぬ浜に
スルル小(ぐゎ)が寄ててんどーヘイ
スルル小(ぐゎ)が寄ててんどーヘイ
タンチャ マシマシ
ディアンガ ソイソイ

【二番】

スルル小や あらん
大和ミズンど やんてんどーヘイ
大和ミズンど やんてんどーヘイ
タンチャ マシマシ
ディアンガ ソイソイ

【三番】

アヒー達や うり取いが
アン小や かみてうり売いがヘイ
アン小や かみてうり売いがヘイ
タンチャ マシマシ
ディアンガ ソイソイ

【四番】

うり売て戻いぬ
アン小が  匂いぬしゅらさヘイ
アン小が  匂いぬしゅらさヘイ
タンチャ マシマシ
ディアンガ ソイソイ

 

「スルル」とは、ニシン科の小魚「キビナゴ」のことを言います。

体長10cmほどの小さな魚で沖縄料理のお店に行くと見かけますね。

「大和ミズン」とは、同じくニシン科の小魚「ミズン」のことで、日本では沖縄県、鹿児島県奄美大島などに分布しています。

 

『アヒー達』は、(平民の)兄さん達。

『かみて』は、頭に載せてになります。

『アン小』は、(平民の)姉さん。

『しゅらさ』が、かわいらしいという意味に。

 

といことで、一番から四番までは。

『谷茶前の浜に きびなごが押し寄せてきているぞ』

『いやきびなごではない、あれはミズンだ』

『男達はそれを獲るために、女達は頭に載せて売るために』

『それを売った後の姉さんたちの匂いの可愛らしいことよ』

となります。

 

歌詞の後半の、

タンチャ マシマシ
ディアンガ ソイソイ

は共通する部分ですね。

はやし言葉と呼ばれる部分になります。

「ましまし」は「むさむさ」とも。

「ディアンガー」は「さぁ 姉さん」という意味ですね。

沖縄民謡には、こういったはやし言葉が入るものが多く存在します。

終わりに

『谷茶前節』を始め沖縄民謡は、時代や地域によって少しずつ変遷していきます。

メロディーはそこまで差はなさそうですが、歌詞はかなり違ってきているみたいです。

そうやって変化していくのも、民謡のおもしろいところだと思います。

少し難しい曲ですが、三線で弾くのが楽しい一曲です。