家庭

家族と意見が対立したらどうする?名著『七つの習慣』に学ぶ解決方法!

家族といつも意見が一緒!

なんてことはなかなかないと思います。

我が家もしょっちゅう意見の食い違いが起きます。

意見の食い違いなんてふつうですよね。

ぱっと考えるだけでも、

〇子どもの携帯電話どうする?

〇今年の旅行はどこに行く?

〇家事の役割分担ややり方について

〇保育園か幼稚園か

〇子どもの進路のこと

〇子どもがなにかこれをやりたいといったとき

などなど、意見が対立しそうな場面って考えたらいくらでも出てきます。

こういったことはどのご家庭でもあることです。

問題はそうした対立が起きたときにどうするかです。

 

私はよく意見が対立したときに感情的になってしまいます。

建設的に意見を言い合いたいのに気づけば夫婦でけんかになっていることも。

それでも最近は以前よりもまともに意見交換ができるようになりました。

そうしたときに必要な考え方をここでは紹介していきます。

最初に自己分析をしよう

自分たちの家庭の様子を思い返してみよう

まず最初にやっておきたいことは、いままでの自分たちはどんな感じだったかなということです。

もし、家族と話し合いたいとき、相談したいとき、うまくいっていないなと思うのであれば、それはどこかに問題があります。

我が家を振り返ってみるといろいろとだめな点がありました。

〇自分の意見を押し通そうとしてしまう

〇相手の意見が自分と違うとすぐ否定してしまう

〇相手の言い分を最後まで聞いていない

〇感情的になる

〇昔の話を持ち出して否定してしまう

などなど、考えればほかにもだめだったなあと反省するところがあります。

相手が納得していると思うのは失敗の元

夫婦で話をしていて、自分の意見のとおりになったとき、果たして相手は納得しているでしょうか。

我が家でもよくあることですが、相手が納得していると思っていたら、

「実はあのとき……」

と不満を抱えていたことにあとになって気づかされることがあります。

たとえばうちだと、実家の両親への手土産を、自分の親だからこれでいいと簡単に決めてしまったことを、あとになって妻から、もっと真剣に相談して決めたかったと言われたこともあります。

自分がこれで問題ないと思っていても、相手がその場で特に不満を口にしていなくても、納得できていないことは往々にしてあります。

一度や二度なら大したことなくても、これが積もってくるといつか爆発することにも。

ちょっと振り返ってそういうことはなかったか考えてみましょう。

相手が反論しないとき、それは諦めかもしれない

「いや、うちは私の意見にみんな納得している」

と思う人もいるかもしれません。

こちらの考えを伝えると、妻や子どもは反発することもなく、わかりましたと言ってくれる、と。

でもそれは納得しているのではなく、もう諦めているのかもしれません。

「私がなにを言ってもこの人は自分の意見を変える気がない」

「こっちの意見なんて聞く気がない」

もしそんな風に思われていたら悲しいですよね。

もちろん、意見に納得しているのかもしれません。

でも、つねに100%相手と意見が合うということはないですよね。

実は相手もなにか言いたかったのではないかと振り返ってみましょう。

話し合うときに意識したい5つのこと

まずは相手の話を聞くこと

相手の話を聞く。

すごく当たり前のようですが、これがなかなか当たり前にできないものです。

たとえば、高校生の娘がアルバイトをしたいといったとき、

「学生なんだからだめだ!」

というのはとても簡単です。

そういわれて娘は最終的には諦めてくれるかもしれません。

でも内心でどんなことを思っているかはわかりませんし、不満を抱えてしまっているかも。

そのとき、なぜアルバイトをしたいのかって聞かないと本当の気持ちを知ることはできないですよね。

実はとても納得できるだけの理由があるのかもしれません。

まずは話を聞くこと。

それが相手を理解する第一歩です。

感情的にならないこと

感情とはいい面も悪い面もあります。

感情があるから力を発揮することができることもありますし、逆に感情に支配されて、冷静な行動ができないことも。

しかし、家族との話し合いの中では、この感情が問題の解決を遠ざけることが多いものです。

アルバイトをしたいという主張に対して、

「学生なんだからダメに決まっているだろう!!」

といってしまえば、けんかになるか相手がふてくされるのは想像に難くありません。

娘の方でも、

「なんでわかってくれないの!」

「もういい!」

という風になってしまいますよね。

話し合いという場においては、まず一呼吸おいて、感情のままに出てしまいそうな言葉に待ったをかけましょう。

これもかなり最初は難しいです。

今日は話し合おうというときは、事前に冷静であること、ゆっくり話をすることなどを意識してからのぞむのもいいかと思います。

自分の持つ枠組みにとらわれないこと

人間はみな、自分の認識の枠組みを持っています。

物の見方や考え方を支配している認識の枠組み…これをパラダイムといいます。

上記した高校生の娘がアルバイトをするという話で考えてみましょう。

このとき、その意見をどうとらえるかはその人の持つパラダイムによって異なります。

「自分でアルバイトしてお金を稼ぐなんて偉い!」

という人もいれば、

「高校生の本業は勉強だ!余計なことをしている暇はない!」

「どうせ遊ぶお金がほしいんだろう」

と考える人もいます。

 

こうした認識の枠組み(パラダイム)を持つこと自体は決して悪いことではないですよね。

自分の考える基盤となるものですから。

ただそれに固執するあまり、他人との意見交換ができなくなってしまっては意味がありません。

そこで、対立した意見に出会ったときは、「パラダイムシフト」が大切となります。

簡単にいうと、自分の認識を変えること。

ほかの人にはこんな考え方もあるんだということを受け止めることです。

これ自体がとても難しいのですが、まずはここを意識することから始めましょう。

主体的であること

さあ話を聞こうと思った人はそれだけでとてもすばらしい。

そしてここからが大事です。

相手の意見をしっかり聞いた……でも結局自分の意見を主張して取り下げさせたではちょっとうまくいっていないですよね。

話を聞きもしなかったときよりははるかに前進ですが、ここはもう一歩先に進みたい。

そのために大切なのは「主体的になること」です。

 

アルバイトをしたい!という主張に対して、上記したようにまずは話を聞き、自分の枠組みだけでとらえないこと。

そうすると、相手がどんな思いでそうしたいといっているのかが見えてきます。

もしかしたら、高校の卒業のときに友人たちと卒業旅行に行きたい!そのためのお金を自分で貯めたい!というものなのかもしれません。

さあそうした主張に対してどうしますか。

ここでは、一緒になって自分のことのように考えることをおすすめします。

高校の卒業旅行、仲のいい友達と最後の思い出……自分だったら行きたいですよね。

そのためにはどんな方法があるのか。

〇娘の主張のとおりアルバイトをさせる

〇アルバイトはしてもいいけれど、どんなことをするのかは一緒に考える

〇娘の代わりに卒業旅行のお金を出してあげる

〇なにか家のことを頑張ってくれたらそれをバイト代とする

など、方法としてはいろんなことが想像できます。

こうしたことを他人事とせずに親身になって一緒に考えること。

これが家族との話し合いをうまくするための大きなカギとなります。

他人を変えるのではなく自分を変えること

「そうはいっても、なかなかうまく話し合いまで持っていけない」

私もきちんと話し合おうと思っていても、感情的になったり、相手の話を聞けなかったりということはもちろんあります。

でも、上記してきたことを意識することで少しずつ変化も起きてきます。

この変化は、どこで起こすのか。

それは自分自身の中で変化させていくものです。

「こっちは話し合おうとしているのに相手が聞く気がない」

「相手が頑なだからうまくいかない」

これは家庭に限らず仕事の場でもよく聞こえてくる言葉です。

 

こういう言葉がでるとき、そこには相手を変えようという意識が働いています。

相手が変わろうとしないからうまくいかない、悪いのは向こうの態度だ……という風に。

でも、それだとどちらも変わらないまま平行線ですよね。

相手の歩み寄りに期待をしていてはよりよくしていくことは難しいです。

まずは自分が変わること。

「なんで自分の方が?」

と思うかもしれません。

自分のやり方や考え方、人との接し方を変えていくのは大変だしつらいこともあります。

ただ、自分を変えようとすることでよい結果をもたらすことは、その正しさを多くの人の経験が物語っています。

自分の内面を変化させ、そこから自分の外側に影響を与えていく。

これを「インサイド・アウト」といいます。

有名な『七つの習慣』を書いたスティーブン・R・コヴィー博士は次のように言います。

「問題は自分の外にあると考えるならば、その考えこそが問題である」

問題の解決を他人(外側)に求めるのではなく、自分に求める。

その意識の変革が解決の一歩となります。

おわりに

長い人生をともに歩む家族。

その中で意見が対立することも、話し合いが必要なこともたくさんあります。

そのときに、一方的になってしまったり、不満をくすぶらせてしまうのは、将来を考えるといいこととはいえません。

どうせならいい話し合いを積み重ねて、家族の仲も絆も深めていけるのがいいですよね。

〇自己分析をする

〇相手の話をよく聞く

〇感情的にはならないように

〇主体的にその問題を考える

〇相手ではなく自分を変える意識を持つ

上記してきたこれらを意識していくことで、少しずつうまい話し合いができるようになっていきます。

特に自分を変えること。

一番難しくもあり、一番効果的なことです。

そしてそれは家族関係だけでなく、職場にも、友人との間にもいい影響を与えてくれます。

少しの意識変革が、気づけば大きな人生の変革へとつながっていきます。

まずは小さなことから挑戦していってみましょう。