近年、転職はもはや特別なことではなく、私の職場でも毎年誰かしらが転職を行っています。
2009年以降、転職する人口も増え続けていますね。
自分の人生を望む方向で形作るために、転職というのも一つのあり方。
個人的には自分の人生なのでどんどん転職をしていいと思っています。
「でも転職活動ってどうすればいいの?」
実はそんなに難しいことはしないんですよね。
ここでは基本的な転職の流れについて紹介していきます。
まずは事前準備
転職の目的を明確に
転職活動にあたって、まずは事前準備をしっかりしましょう。
いざ、転職をしようと決意しても、どういう方向に進んでいくのかが決まっていないと、どれだけ頑張ってもうまくいかないものです。
〇なぜ転職をするのか
〇転職の目的
〇転職によってどうなっていたいのか
まずはこのあたりから整理していきます。
たとえば、
「残業が多くて自由な時間がない」
↓
「きちんと休める職場に行きたい」
↓
「プライベートを充実させて趣味を楽しむ」
「仕事は楽しいけど低収入」
↓
「今よりも年収で100万円アップ!」
↓
「収入があがることで生活にゆとりを持つ!」
といった具合に考えてみてください。
このあたりをあいまいにして転職活動をすると、休みが欲しくて転職したのにまた同じように忙しい会社になるかもしれません。
転職先を選ぶための基準にもなることなので、ここを明確にしておくと、条件に近い会社を探すことができるだけでなく、転職活動自体もスムーズに進みます。
的がないのに弓矢を打っても当たるはずがありません。
地図を持たずに旅に出ても、目的地にたどりつけません。
「収入を100万円上げる」、「趣味を楽しむ」、「仕事を楽しくしたい」、「家族との時間を作りたい」など、どういったものでもいいので、今の気持ちを紙に書いてみるといいです。
転職をいつ実現するのか計画する
自分がなぜ転職をするのか、転職でどうなりたいのかが決まりましたね。
そこが決まったら、次はいつ頃転職をするのかを考えてみましょう。
「仕事に支障が出ないように年度末で辞めたい」
という人もいれば、
「もうこの会社にいるのは限界なので最短で転職したい」
という人もいると思います。
事情は人それぞれなので自分に合った転職計画を立てましょう。
一般的には応募から内定・転職まで早い人で3か月、長くても半年程度となります。
意外と転職って短期決戦ですよね。
紙に書きながら具体的な形に落とし込んでいきましょう。
転職計画ができたらそのあともまだまだやることはあります。
自己分析や仕事の振り返りをしよう!
そこまでできたら次は自己分析と仕事の振り返りです。
就職活動のときにもやったであろう「自己分析」!
これってけっこう私は苦手で就活のときは大いに悩みました。
ただ一度、就活で経験している人だと要領もわかっていると思うので、そこまで苦労はしないのではないかなと思います。
転職活動も採用先に自分をアピールする必要があるため、まずは自分を知らなくてはいけませんね。
就活のときとはまた違った自分になっていると思うので改めて考えてみてください。
最近は、Webでも自己分析の助けとなるようなサイトがたくさんあるのでそちらも併用しながら考えてみるのが時間も節約できていいと思います。
たとえば、転職サイトのリクナビNEXTだと自己分析ツール「グッドポイント診断」なんてものがあります。
並行して、仕事の振り返りもしておきたいですね。
入社して2~3年だったとしても様々な経験をしていると思います。
これが10年20年だったらその経験は膨大なものですね。
その中で自分はどんな仕事をしてきたのか、それによって何を学び、どんな強みを持っているのかと考えてみてください。
これらは転職活動をする上で大きな自信にもなりますし、選考に移れば前歴については必ず聞かれるのでしっかり準備しておきましょう。
転職サイトか転職エージェントに登録!
さあ事前準備はばっちりですか?
それではいよいよ転職活動を具体的にスタートさせていきましょう。
……といっても、何もない状態からでは転職の情報もなにもあったものではありません。
まずは転職サイトか転職エージェントに登録するところからです。
そうでないと、どんな採用先があり、どうやって応募するのか、時期はいつなのかといった情報が手に入らないですからね。
転職活動でも、やはり情報を制する者が転職活動を制する!です。
どれだけ有用な情報を集めることができ、自分の転職活動に活かすことができるかです。
転職サイトと転職エージェント。
ざっくりいうと、自分でサイトの情報を調べて応募するのが転職サイト。
自分の希望を伝えて、転職先を探して提案してもらうのが転職エージェントです。
当然、どちらもメリットデメリットはあります。
自分のペースでのんびりやりたいなら転職サイトがいいですし、仕事しながらは忙しく時間が取れないという人なら転職エージェントの方がいいですね。
実際には、どちらも無料なので、両方登録して併用しながら転職活動を行うことができると理想かなと思います。
応募・選考に入る!
企業を探し、履歴書と職務経歴書を作成する!
さて、転職サイトや転職エージェントに登録が終わると、いよいよ具体的に企業を探していきます。
これまでに考えてきた自分の転職先の条件と照らし合わせてみて、条件に合う企業に応募をかけましょう。
応募・選考にあたって、大変なのは履歴書や職務経歴書の作成ですね。
これらはただ書けばいいってものではありません。
誤った書き方をしていると、それだけで書類選考を落とされることもあるので、丁寧に作成しましょう。
上記した転職サイトに登録をしていれば、多くのサイトでは履歴書や職務経歴書の書き方について説明が掲載されています。
自分だけで考えるのではなく、そちらを参考にしながら作成することをおすすめします。
転職エージェントに登録していれば、エージェントと相談をしながら作成していきましょう。
転職エージェントは、転職請負人、いわば転職のプロなので、どういった履歴書や職務経歴書がよいかわかっています。
こいした書類は、企業に合わせて書き方を変えていくことが多いです。
同じような業種であっても、その企業の特徴も違いますし、まったく同じ志望動機で出すわけにはいかないですよね。
ただ、自分が転職をするにいたった根幹部分は一緒ですので、作成した履歴書や職務経歴書はきちんとコピーを取って、次に活かせるようにしておきましょう。
書類選考が無事に通ったら、いよいよ面接です!
面接は転職を意識しての回答準備を
さあ書類選考に通ったら次は面接です。
転職の場合、応募してから1週間から2週間くらいで面接の予定が入ってくるかと思います。
転職を志す人の多くは仕事をしながらだと思うので、あまり面接を詰め込みすぎると仕事にも支障が出るので無理のない範囲で考えていきたいですね。
あなたがいつまでに転職をしたいかによっても、短期間にたくさん面接をするのか、ゆっくりと週1くらいで面接を入れていくのかは変わってきます。
また、面接で気になるのはどんなことを聞かれるのかですね。
基本的なところは就職活動のときと同じように志望動機や短所長所などがあります。
一方で、転職による面接なので、なぜ今の仕事を辞めるのかや、その経験を面接先の会社でどう活かせるのかなど答えを準備しておきましょう。
また、面接先の企業についての情報は必ず目を通しておきましょう。
企業のホームページを見るだけでもかなりの情報を得ることができます。
そこから自分の志望動機などにつなげて話ができるといいと思います。
いよいよ内定!そして転職へ
内定!でも焦らず条件や入社日の確認を
さあいよいよ内定の連絡がきました!
「内定来た!これで転職だ!」
といきたいところですが、内定を受けるかどうかまずは条件を吟味してからです。
焦りは禁物。今後の人生がかかっているので、ぐっとこらえて確認をしましょう。
実際に、条件などを見てから応募をしているはずなので、そのあたりはそこまでずれることはないと思いますが念のため。
もし内定を受けて採用となった場合、採用時期がいつからなのかはもう一度確認をしましょう。
今の職場の都合でその時期は難しい……ということもあるかもしれません。
退職してから採用先へという流れがスムーズにできるかは大切なポイントです。
条件等に問題がなければ内定の承諾の連絡
内定の連絡がきたあと、その場で回答できるならそれでもかまいません。
条件等の確認のために折り返す場合でも、なるべく早く連絡をしましょう。
具体的には24時間以内には、承諾でも辞退でも連絡をしておきたいところです。
新卒を採用するのとは違い、中途採用はどこの企業でも件数が少ないものです。
ですので、内定を出したあと、いつまでも相手の意向がわからないと企業側に迷惑がかかってしまいます。
もし、今の職場に退職までのスケジュール等を確認してから連絡がしたい場合は、そのあたりのことをきちんと伝えておきましょう。
なんの連絡もせずに待たせてしまうということだけは避けてください。
職場を退職し、新天地へ
内定がでて問題なければ承諾し、転職することが確定します。
そしたら次は、いま働いてる会社の退職準備です。
自分の職場がどれくらい前に退職を申し出ればいいかは把握できていますか?
法律上は2週間前までに申し出れば退職は可能です。
とはいえ、実際に2週間前に申し出ても、誰が後釜になるのか、引継ぎはどうするのかと、残される側は2週間ではちょっと厳しいものがありますよね。
ですので、円満な退職を考えるのであれば、2か月から3か月前には上司に退職したい旨を伝えるようにしましょう。
もちろん事情は人それぞれなので、もうどうにも今の職場にいることは難しいというのであれば、最短での退職でも構わないと思います。
退職日が決まったら、
〇しっかりとした引継ぎをすること
〇できる限り書面でも引継ぎを残しておくこと
〇お世話になった人への挨拶まわり
〇取引先の人へもお礼と引継ぎ
をしておきましょう。
退職する側なのでできるだけ残る人に迷惑とならないようにできることをしておきたいですね。
仕事の引継ぎは最低限しておかないと困りますし、転職後も頻繁に連絡が来ることになります。
取引先にも自分が退職することと、後任が誰なのかは伝えます。
できることなら後任と一緒に顔合わせをしておきたいですね。
退職準備と合わせて、転職先とも、入社する日など連携を取っておきましょう。
転職先にもいつから来てほしいという希望があると思います。
これから勤める企業なので、最初はびしっと決めたいところですね。
入社日が決まると、ようやく一息つけます。
やり残しがないようにしながら新天地での生活に期待をしましょう。
もし職場が退職に応じてくれないとき
基本的に、退職したいという意向を突っぱねるということはできません。
あなたが原則に乗っ取って退職の意向を伝えている以上、それに応じる義務が職場にはあります。
ただ、それでもなかなか受け付けてくれず、
「ここで辞めてどうするんだ」
「もうちょっと頑張ってみよう」
と説得を試みようとする場合もあります。
私の身内も、職場環境の悪さから転職をしようとしました。
転職をする意向を伝えると、直属の上司に説得をされ、そのまた上司にも呼ばれ、最終的に社長に呼ばれて引き留められるということがありました。
そのため、1回目に転職を考えたときは保留し、そのままさらに1年間勤めました。
引き留められた際に、待遇面や職場環境について、改善してほしいと話しましたが、何一つ変わらなかったため、結局転職しましたが、それなら1回目に転職ができていた方がよかったです。
そういうどうしても退職するための障害がある場合は退職代行サービスの利用も検討してください。
その名前のとおり、代わりに退職をしてくれるサービスですね。
多少お金もかかりますし、円満退職にはならないし、引継ぎもできないため、使わなくて済むならそれに越したことはありません。
万が一の選択肢としてそういったものもあるということを覚えておきましょう。
おわりに
ここまで転職活動の一連の流れを紹介してきました。
ざっくりとした内容にはなるので、細かい部分については、別記事や転職サイト等の情報を見ると参考になると思います。
転職を行う上で大切なのは、その転職活動が今後の自分の人生を決めるということです。
そのため、最初に考える「なぜ、なんのために転職をするのか」という視点がとても重要になっていきます。
自分一人で考えるのが難しければ家族に相談してもいいし、転職経験のある人やプロと話してみるのもいいと思います。
そして、転職活動を始めたらそこからは信念を持って妥協せず、自分にとって希望に合った転職先を勝ち取りましょう。