出産・育児

妊娠中のタバコはだめ絶対!赤ちゃんへの影響と危険性。夫を禁煙させるには?

「タバコがやめられない」

「妊娠したのに夫が禁煙してくれない」

タバコに関してはさまざまな悩みがあると思います。

ずっとタバコを吸ってきた人だと、急にやめるのってなかなか大変です。

でもみんな知っているはずです。

「タバコは百害あって一利なし!」

通常のときでもそうなのですが、妊娠中の女生と赤ちゃんに与える影響はとてつもなく大きいものになります。

タバコが与える悪影響

タバコを吸うことによる悪影響はたくさんあります。

〇流産

〇早産

〇死産

〇前期破水

〇常位胎盤早期剥離

〇前置胎盤

〇胎児奇形

〇低出生体重児

〇乳幼児突然死症候群 

ほかにもありますが、上記した項目について、タバコを吸うことによって起きてしまう確率が増加する傾向にあります。

中には聞いたことがない言葉もあると思います。

たとえば常位胎盤早期剝離は、

「通常は出産直後にはがれる胎盤が、出産する前、胎児が子宮内にいる間にはがれて、子宮内で大出血を起こす疾患。母子ともに胎盤が剥離すること」

をいいます。

言葉の意味はネットで検索すればすぐに出てくるので気になるものは確認してみましょう。

タバコを吸ったからといってこれらになるというわけではありませんが、その可能性が上がってしまうというだけでも、一生のことなので気をつけた方がいいと思います。

妊婦が吸わなければ大丈夫?

「でも、本人が吸わなければ大丈夫でしょ?」

まさかそんなわけがありません。

当然、自分で吸うのはもってのほかです。

しかし、旦那さんを始め、周囲の人が吸うのもよくありません。

他人の吸ったタバコの煙を吸い込む受動喫煙についても、自分で吸うのと変わらないくらい妊婦にも赤ちゃんにも影響があるんです。

タバコってすごくたくさんの化学物質からできているんですよね。

タバコに含まれる化学物質はなんと5000種類以上!!

そのうち200種類以上は人体にとって有害だということがわかっています。

さらにいうと、50種類以上が発がん性物質であるというのです。

それでもタバコってやめられないから恐ろしいのですが……。

その有害物質の多くは、タバコの点火部分から出る副流煙にあります。

つまり、副流煙を吸ってしまった人は、多くの有害物質を取り入れてしまっているのです。

吸う人は逆に吸い口にフィルターがあるので、副流煙の方が害があるというのはもはや一般常識ですね。

「自分は吸わないから大丈夫」

なんていっている場合ではないのです。

特に有害な二つの化学物質

欠陥を収縮させるニコチン

特に有害なのはニコチン。

タバコがやめられない原因になっている物質でもありますね。

ニコチン中毒なんて言葉も聞いたことがあるのではないでしょうか。

さて、そのニコチン、これは欠陥を収縮させる作用があります。

赤ちゃんとお母さんをつなぐ胎盤は欠陥の塊でできています。

ニコチンによって血管が収縮してしまうと、赤ちゃんへ供給されるはずの栄養がきちんと届かなくなってしまいます。

そうすると、赤ちゃんは慢性的な栄養不足となり、体重が増加しにくくなっていしまいます。

〇1日5本から20本の場合⇒250g

〇1日20本以上の場合⇒350g

これだけの体重増加が抑制されてしまったとする報告もあります。

「350gってそれだけ?」

なんて思う人はいませんよね。

赤ちゃんの出生時の平均的な体重は3000gくらいです。

350gといえばその1割以上になるんです。

60kgの大人でいえば7kg体重が落ちるってことです。

赤ちゃんにも個人差があり、もっと小さく生まれる子どもはもちろんいます。

うちの子どもも生まれたときは2500gほどでした。

ただ、本来もって生まれる体重から人為的に1割も減って生まれてきてしまうというのは大きな問題です。

低酸素状態を引き起こす一酸化炭素

もう一つの危険な化学物質が一酸化炭素です。

ガス漏れなどで中毒者が出たとか、練炭自殺の原因にもなるものなので危険であることは知っていると思います。

一酸化炭素は、血中の酸素を運ぶヘモグロビンと非常にくっつきやすく、酸素が体内に回るのを邪魔してしまいます。

その結果、呼吸はできるのになぜか苦しいという状態を引き起こします。

これはお腹の中にいる赤ちゃんも同じです。

慢性的な低酸素状態、酸素が足りない状態が続くため、脳の発達に悪影響を及ぼす可能性があるといわれています。

妊娠をきっかけに禁煙を!(特に旦那さま)

さて、なかなか難しい禁煙。

でも、かなり多くのご家庭で、子どもを妊娠したことがきっかけで、

「禁煙に成功した!」

「タバコの量が減った!」

という話を聞きます。

考えてみると、禁煙のきっかけとして成功しやすいのは、

〇妊娠・出産

〇タバコの値上がり

〇病気等でドクターストップ

といったところです。

妊娠や出産というのは、タバコを止めるきっかけとしては最良のものであると思います。

むしろ、このタイミングで禁煙ができなければ、それこそドクターストップでもない限り止められないでしょう。

病気になってから止めるのではそもそも身体が損なわれています。

値上がりで止めるのも、理解はできるけどちょっとカッコ悪い。

でも子どもができたから止める!っていうと、なんだか家庭を考えているお父さん!って感じでいいと思いませんか。

禁煙をするために考えたいこと

ということで、妊娠した奥さまやお腹の中の赤ちゃんのためにも禁煙をしていきましょう。

とはいえ、禁煙はやはり難しい……。

そこで、禁煙をすることの正当性というか、自分を納得させる理屈としてこんなことを考えてみてはどうでしょうか。

〇タバコが赤ちゃんに与える悪影響

〇出産育児でお金がかかるのでここから節約

〇ほかの家庭でも妊娠で禁煙する人が多い

〇禁煙ができると周囲からの評価もアップ!

〇イクメンに一歩近づく!

こうしたちょっとだけでもやってみようかな、と思える自分なりの理屈を持てると頑張りやすくなります。

それでもまだ難しい人は、禁煙仲間を作りましょう!

一番やりやすいのは、同世代で同じ時期に子どもができた喫煙者がいることです。

うちの職場の同僚がまさにそれで、同時期に二人のお父さんが誕生し、それにつられるように、関係ない男性社員もその流れに乗り、同時に3人が禁煙に成功しました。

一緒に禁煙する人がいると長続きしていいなと思います。

そして、禁煙をするなら、

「一日20本を10本にする」

といったように少しずつ減らすのではなく、

「もうきっぱりやめる!!」

スパッと終わりにしてしまった方が、禁煙は成功しやすいです。

妊娠が終わればもう吸ってもいい?

さあ禁煙に成功して、出産も無事に終わったとします。

「じゃあもう吸ってもいいのかな?祝いタバコだ!!」

というわけにはいきません。

まだまだこれから育児が始まります。

当然、これから成長していく子どもにタバコの煙は有害です。

脳の発達にも健康にも悪影響を与えてしますのでまだ吸わないことをおすすめします。

でも出産まで禁煙ができたのならもうそのまま止めてしまうのが、健康的にも家計的にもいいことですよね。

おわりに

簡単ですが、妊娠をしたらタバコは本人も旦那さんも止めた方がいいですよ、というテーマで考えてきました。

タバコはスパッと止めるに限ります。

上記したように一人で難しければ仲間を集めてみんなでやりましょう。

自分だけのことではなく、家族の一生の問題になります。

それでも、どうしても止められないのであれば、家族の前、家の中では絶対に吸わないと決めることをおすすめします。

タバコを吸うことが自分一人の問題ではないということを考えていければと思います。