子どもが大きくなるにつれて、一緒にお出かけする機会も増えていきますね。
小さいうちは電車代がかからないってイメージがありますよね。
でも、いつまで無料なのかって意外と知らなかったりします。
完全に無料な期間もあれば、こども料金も存在します。
それぞれ条件も少し違ったりするので把握しておくことが子どもとお出かけするときには大切です。
私自身もどうだったっけ?と迷うことがあるので、備忘録を兼ねて書いていきたいと思います。
こども料金を定めた法律(鉄道運輸規程)を知ろう
子どもの料金ってどうやって決められているのでしょうか。
それは、1942年に定められた『鉄道運輸規程』によって決まっています。
なかなか古い規程ですよね。
第十条
鉄道ハ旅客ノ同伴スル六年未満ノ小児ヲ旅客一人ニ付少クトモ一人迄無賃ヲ以テ運送スベシ
2
割引乗車券ヲ以テ乗車スル旅客又ハ乗車位置ノ指定ヲ為ス列車若ハ客車ニ乗車シ特ニ小児ノ為其ノ座席ヲ請求スル旅客ニ付テハ鉄道ハ前項ノ規定ニ依ラザルコトヲ得
3
鉄道ハ十二年未満ノ小児ヲ第一項ノ規定ニ依リ無賃ヲ以テ運送スルモノヲ除キ大人ノ運賃ノ半額ヲ以テ運送スベシ
なかなか読むづらくて正直わかりづらいです。
ざっくりと意味を説明すると、
〇お金を払って乗る人が、自分以外に6歳未満の子どもを連れているときは、少なくとも1人は無料になりますよ
〇割引乗車券を利用したり、指定席を使う場合は、無料になるっていう決まりは使えませんよ
〇12歳未満の子どもは、無料にならない場合は、大人の半額の料金でいいですよ
ということになります。
でも実際の電車などの運賃は少し異なります。
それは、電車やバスなどのこども料金は、この規程を守った上で、それぞれの鉄道会社などが決めているからです。
実際の電車の料金の場合
JRによる電車料金の区分
JRによる「おとな」と「こども」の区分によると、
〇おとな……12歳以上(12歳でも小学6年生はこども)
〇こども……6歳以上12歳未満(6歳でも小学校入学前は幼児)
〇幼児……1歳以上6歳未満
〇乳児……1歳未満
となります。
この区分と状況によって必要となる値段が変わっていきます。
電車の「こども」料金はどうなる?
上記した区分ごとに電車の料金は変わります。
これが「こども」つまり6歳以上12歳未満の場合は、
〇「乗車券」、「特急券」、「急行券」、「指定席券」が「おとな」の半額(5円の端数は切り捨て)
となります。
基本的に電車に乗るときは、6歳以上12歳未満であれば半額ということです。
ただし、半額とならない場合があります。
それは、
〇「グリーン券」、「グランクラス」、「寝台券」、「乗車整理券」、「ライナー券」の場合
です。
これらは「おとな」と同じ料金が必要です。
ただしこれにもまた例外があります。
たとえば、寝台券であれば、「おとな」1人と「こども」1人、または「こども」2人で1つの寝台を利用することもできます。
こうした利用をする場合は、一度詳しいところをJRのホームページで確認するといいかと思います。
電車の「幼児」「乳児」の料金はどうなる?
「幼児」、「乳児」つまり6歳未満(小学校入学前の6歳を含む)は基本的には無料です。
ただし、料金が発生する場合もあるので注意が必要です。
6歳未満で料金がかかるのは、
〇「おとな」または「こども」1人に同伴される「幼児」が2人を超える場合
〇「幼児」「乳児」が1人で指定席やグリーン席などを利用する場合
〇「幼児」が単独で旅行をする場合
大人が1人で3人の1歳から6歳未満の子どもを連れていくときは、そのうち1人はこども料金が必要ということです。
また、6歳未満の子どもでも一人で電車やバスに乗るときはこども料金がかかるのでこちらも気を付けましょう。
少し上記した『鉄道運輸規程』と違いますよね。
規程では、無料になる6歳未満の子どもは、大人1人につき少なくとも1人となっていました。
規程の範囲内でかつ、各鉄道会社等の会社が決めた内容で料金が決まるということですね。
でも、JRの決まりでは、大人1人につき、1歳から6歳未満の子ども2人まで無料となっています。
ほかにも阪神電鉄でも同じ決まりとなっていました。
新幹線を利用する場合の子どもの料金
電車とは少し違う新幹線の料金
JRの新幹線の場合、基本的な料金の考え方は電車と少し違います。
区分の呼び方が、「大人」、「小児」、「幼児」、「乳児」となりますが、年齢での分け方は一緒です。
そのため、新幹線の自由席に乗る場合は、
〇大人(12歳以上)……満額
〇小児(6歳以上12歳未満)……大人の半額
〇幼児(6歳未満)……無料
〇乳児(1歳未満)……無料
となります。
見てわかるとおり、6歳未満の幼児も無料となっています。
新幹線だと乗車券だけでなく特急券も必要ですよね。
上記した料金は乗車券・特急券両方にあてはまるものになります。
指定席やグリーン車の場合はどうなる?
指定席やグリーン車を利用する場合は、鉄道運輸規程にもあるように6歳未満の幼児でも料金が必要になります。
指定席を利用する場合、
〇6歳以上12歳未満の「小児」……「大人」の半額
〇6歳未満の「幼児」「乳児」……「大人」の半額
となります。
これは、指定席の1席を利用することになるため、6歳未満でもお金がかかるということです。
また、グリーン車については、こども料金が存在しません。
そのため、12歳未満の「こども」であっても「幼児」や「乳児」であっても「大人」と同じ満額を払う必要があります。
新幹線で6歳未満が無料の場合
新幹線も安くはない。
できれば無料で乗れるなら乗りたいですよね。
6歳未満が無料で乗る方法は2つです。
一つは上記したように新幹線の自由席に乗ることです。
自由席であれば席に幼児が座っても無料です。
でも、自由席はみんな並ぶし、隣に座れるとも限りません。
6歳未満が無料で新幹線に乗るための2つ目の方法は、「大人」のひざの上に座ることです。
指定席を一人で使う場合は、その使う人分の料金を払う必要があります。
そのため、6歳未満でも指定席に座れば料金が発生します。
しかし、「大人」と一緒に1つの席を使う場合は無料という決まりとなっています。
まだそんなに大きくなければ、「大人」のひざに乗せて旅行するのもありだと思います。
新幹線はお金だけでなく快適さも大切
少しでも新幹線の料金は安くすませたい。
私の実家もいま住んでいるところからそれなりの距離があるため(新幹線でざっくり4時間以上)、新幹線代もばかになりません。
だからといって子どもが4歳5歳になっても指定席のひざの上に乗せて無料で連れていくのはなかなか現実的ではありません。
では自由席を狙う?
それもうまく座ることができたらいいですが、座れなかったときはもう悲惨ですよね。
我が家の場合は、ひざの上に乗せられない年になったらすぱっと指定席を予約してしまいます。
お金も大切ですが、お金を惜しむばかりに子どもが不機嫌になったり、疲れたりする方がトータルでみるとダメージがあります。
また、うちはどうにも出発までの準備に手間取ることが多く、早めに行って自由席を狙う!というのも難しい。
指定席を予約してしまうのが、親と子ども両方の精神面からして、一番いい方法という結論にいたりました。
子どもが何人いるのか、どういう性格の子どもなのか、新幹線に乗る時間はどれくらいなのか。
そうした条件によっても変わると思いますので、各家庭の状況を考えてベストな方法を選びましょう。
まとめ
最後にここまでのことを簡単にまとめます。
〇電車は小学生は半額
〇6歳未満はお金を払って乗る親や兄弟と一緒なら無料
〇6歳未満でも一人で乗るときは料金が発生する
〇新幹線は小学生は乗車券・特急券ともに半額
〇6歳未満は自由席なら無料
〇6歳未満で指定席を使う場合、小学生と同じ半額が必要
〇6歳未満は指定席でも親のひざの上に座れば無料
これから旅行をしたり、帰省をするときの参考にしてもらえたらと思います。